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NLPとは、N（Newro＝神経）L（Linguistic＝言語）P（Programming＝プログラミング）の略。アメリカでジョン・クリンダー、リチャード・バンドラーという二人の人物によって生み出された新しい心理学で“脳の使用説明書”とも言われています。天才的な心理療法家のコミュニケーションの優れた点を『人間の心や脳の動き』として理論化し、何をすれば「信頼」してもらえるか、何をすれば「人の可能性を引き出せるか」という点を、原理原則から学べるよう体系化した研修プログラムです。

社団法人日本能率協会 関西地域事業部 部長・中島克紀氏（立命館大学大学院客員教授）

編集部：	今、技術者にNLP研修が求められている「背景」を教えてください。

中島氏：

グローバル化、熾烈な価格競争、品質のさらなる向上と生産のスピード化……製造業を取り巻く環境は激変し続けています。それに伴い、技術者に求められる要素も大きく変化しようとしています。いまや「技術力があればいい」という時代ではありません。チームごと、プロジェクトごとに多くの人が集結し、一体となって仕事を進めていくケースがほとんどです。そこにいるのは、社員だけではなく、出向社員や派遣社員を始めとしたさまざまな立場の人たちがいます。一方で年功序列といった組織のヒエラルキーも崩れつつあるり、「年上の部下」や「年下の上司」を持つこともめずらしいことではなくなり、モチベーションの維持、会社への帰属意識、上司や部下との関係など、コミュニケーションに悩む技術者も増えてきているのです。

編集部：	NLP研修の特徴は？

中島氏：	心理学と言語学をミックスさせ、新しい視点とロジックに基づき、コミュニケーションの問題を解決していくのが、「NLPビジネスソリューションプログラム」。NLPの考え方の根底にあるのは“信頼関係（＝ラポール）”です。この信頼関係の形成なくして日々の業務が遂行できるはずがありません。信頼していない相手に『この仕事をしてほしい』と指示されても、誰も動かないでしょう。コミュニケーションの原理原則を体系的に把握し、コミュニケーションのプロフェッショナルたちの優れている点を学び、自分の日常に置き換えて活用できるようにする。これがこのプログラムの特徴と目的です。

編集部：	どんな方が参加しているのですか？

中島氏：	管理職の皆さんがメインです。その他にも若手技術者が上司と共に受けるというケースもありますね。

編集部：	具体的に、参加者からどんな悩みや相談を受けていますか？

中島氏：

「職場で相手に思いを伝えることがなかなかできない」、「自分の仕事を客観的に見る機会がほしい」、「チームリーダーになったものの、自分に自信がない」。そんな悩みを持つ技術者の人が多いようです。たとえば、日本を代表する大手メーカーの管理職からこんな相談を受けたことがありました。“○○さんの褒め方はモチベーションが下がると部下に言われてしまった。でも、どう褒めて、どんな叱り方をすればいいのか、よくわからない”と。言いたいことや伝えたいことはある。でも、それをどんな言葉や行動に表せばいいのか、迷っている技術者の方、管理職はかなり多いのです。技術者として仕事を遂行していく中で、複雑化するコミュニケーションにどう向き合っていけばいいのと。

編集部：	今、技術者に求められているコミュニケーション力とは？

中島氏：

未来のものづくりを担う技術者は、特定の技術を深めることはもちろん、「チームをリードし、成果を出す」「広い視点から物事を分析・判断し、課題を見つけ解決できる」といった専門性＋リーダーシップを発揮できることが求められています。このセミナーでは、現場で必要な基礎知識・技術から「技術者のためのヒューマンスキル、マネージメントスキル」を軸に、「自走力」のある技術者になるために、ものづくりの現場に即した研修・セミナーを開催していきます。一口にコミュニケーションといっても、目に見えるものではないだけに、具体的な解決方法を手にするのは難しいのです。だからこそ、まずはその「原理原則を知ること」から始めることが大切。パターン別のノウハウ伝授といった付け焼き刃のマニュアル的な研修ではないところに、このプログラムの価値があります。技術の伝承、チーム内へのビジョン浸透、志の共有のために、これからのものづくりに欠かせないコミュニケーションの在り方を、この研修を通して得ることできれば、さらにより良いものづくりに向けての足掛かりが築けるのではないかと考えています。

「人間力・現場力最大化支援」（NLPビジネスソリューション）