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20代技術者の肖像 vol.07 やってみせ、やらせてみて、伝えていくこと。 株式会社紀和産業 製造部4課 課長 成田勝正さん(29)




 18歳のとき、初めて就職したのは大手企業だった。とくに何かやりたいことがあったわけじゃない。だから、とりあえずは安定を手にしたいと思った。

 そこで出会ったのが「溶接」だった。繊細な技術を駆使して、モノとモノをつないでいく。初めて自分で「やってみたい」と思える仕事に出会えたような気がした。しかし、希望する溶接の仕事は、なかなかやらせてもらえない。成田さんは会社を辞めた。

 念願の溶接の仕事を本格的に手掛けられるようになったのは、23歳のとき。紀和産業に入社してからのことだ。任されることになったのは真空配管などの溶接。高い溶接技術が求められる仕事だった。300度の熱で素材を溶かす。素材ごとに熱の当て方を微妙に変えたりしながら、美しい仕上がりを目指していく。人によっても個性が出る。自分が手掛けた仕事はすぐにわかるし、誰がどの仕事をしたのかもひと目でわかる。持っている技量や自分の仕事ぶりがものづくりに反映される溶接は、やればやるほど面白さが増していった。

 今年で入社6年目。29歳となった今では、12名の部下を持つ課長のポストを任されている。まずは自分でやってみせ、つぎに部下にもやらせてみる。そうしながら伝えていきたいことは、もちろん、溶接という仕事の面白さだ。いつも一人ひとりの部下の仕事ぶりに目を配り、時には手取り足取りのアドバイスをし、チーム全体のレベルアップを目指している。

 29歳の若い管理職として活躍する成田さんだが、これからの豊富についてはこう語る。「管理者として成長してくことは大切。でも、一人の技術者として、真空配管の溶接で業界ナンバーワンと呼ばれるようになりたい」。

 まだまだ自分は、技術レベルを上げていかなければならない。やってみて、やらせてみるのがものづくり。自分が高いレベルでやってみせれば、自然と部下も成長していくはずだ。成田さんの「溶接道」の追求は、これからも続いていく。

会社概要

株式会社紀和産業
〒431-0302 静岡県浜名郡新居町新居1984−2
事業内容/真空フランジ・真空配管・真空コンポーネント・各種産業精密部品・真空部品
従業員数/50名 設立/昭和52年